言いにくい事も言ってみる
- はじめに
-
信頼関係を構築し維持するには、素直さを持って伝えることが重要である。
- 要約
-
1on1において、相手と信頼関係を構築しながら共に向上するためには、表面的な会話や建前での会話をすればいいわけでではない。
攻撃的でも反応的でも防衛的でもなく、それぞれが立場と背景と状況を抱えた一人の同じ人間として向き合いつつ、お互いに違いを確認しながら本音を交えて伝えることが双方にとって重要だ。 - 状況
-
-
自分が相手に嫌われたくないと感じたり、相手が自分に嫌われたくないと感じている。
-
自分が相手に弱みを見せたくないと感じたり、相手が自分に弱みを見せたくないと感じている。
-
自分が相手に恐れを感じたり、相手が自分に恐れを感じている。
-
自分の言葉や気持ちではなく、誰かの言葉や気持ちを代弁したり引用して伝えている。
-
- 問題
-
-
1on1という相手の素直な言葉を聞く事が可能な時間を、表面的な会話だけで過ごしてしまう
-
本心でない言葉を相手が真剣に受け止めても、発言者の満足にはつながらない
-
素直に発言できる幅が少ないことで、相手がポジティブに受け取る内容だけに偏ったり、ネガティブに受け取る内容だけに偏ってしまうことで、本来伝えたい事が伝わらなくなる
-
素直な発言に対する確証がない場合、相手にとってポジティブな内容がお世辞やポジショントークとして流されてしまう
-
素直な気持ちが伝わらないことで、長期にわたって信頼関係を構築、向上することが難しくなる
-
- フォース
-
-
嫌われたくないという感情
-
自分を守ろうとする潜在意識
-
相手との関係性や、組織内に存在する協調性を求める態度や同調圧力
-
自身の感情と異なる、あるべき論
-
- 解決方法
-
-
相手には自分と異なる背景や状況がある事に対し理解を示す
-
双方が素直な感情を伝える事に同意する。
-
自分にとって恥ずかしいと感じたり、照れ臭くなるようなな情報を、自分の言葉で伝えてみる
-
自分本位に感じる事も、あえて口に出してみる
-
相手にとってネガティブな情報を、自分の言葉で伝えてみる
-
- 結果状況
-
-
双方が相手の振る舞いやその結果について気づきを共有できている
-
相手が気づきを得ることによる成長機会が発生している
-
互いの信頼関係を長期に渡り構築できている
-
- 使用例
-
1on1を進める中で正直な意見を出せない自分に気がついた。
仕事のプレッシャーなのか相手の態度も意固地なほどプライドを高く維持しているように感じられてしまい、自分の素直な意見が言えない状態に陥っていたのだ。
相手にとって耳の痛いことはもちろん、相手もポジティブに受け取れるフィードバックすらも伝えることができなくなっている。
このままではお互いの成長や、組織の成長に良いことはない。
改めて自分が言いにくいことを素直に伝えようと思う。 - 関連パターン