自分の言葉で理想や想いを語ってみる
- はじめに
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目の前の問題や課題ばかり解決しても望んだ世界にはならない。自分の言葉で自分の理想を語り、相手の理想と擦り合わせながら現実から理想に近づけてみよう。
- 要約
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未来を語る時、どこかの誰かの言葉や理論だけを使って話したり、今の不満や現実的な問題や解決策ばかりになっていないか?
自分の言葉で自分の理想を話して、自分達の現実と目的に沿った未来を作っていこう。 - 状況
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目標や未来などを会話する際に以下の内容が多くなっており具体性な理想に近い未来を描きにくい
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どこかの誰かが考えた理想を言葉で説明されている
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書籍などで語られる理論が中心に設計されている
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今ある問題や課題の解決策だけが語られ、大局としてどこに進むべきかが見えていない
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理想を持っていないことや言語化できない事すら会話にあがっていない
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- 問題
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短期的に部分最適のような改善はあっても中長期で進めるべき改善が進まない
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マイナスがゼロになる活動が中心となりプラスを伸ばし生み出す活動に繋がりにくい
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関わるメンバーの方向性が定まらず、組織として一体感を生み出すことができない
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- フォース
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自分の言葉で自分の理想を語るのはリスクを感じる
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課題ばかりに着目することに慣れてしまい理想に目を向けれていない
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わかりやすい説明を心がける結果、他人の言葉や理論を多用してしまう
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自分一人の理想では整合性の取れた状態を描くことが難しい
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理想を語ったら実現を求められてしまう
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理想や状態を想像したり言語化することが難しい特性の人がいる
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組織の掲げる理想や組織のフェーズと、個人の理想のギャップが大きい
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- 解決方法
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こうなっていたらいいよねを状態で語ってみる
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理想は理想であり必ず実現するものではない前提をおく
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自分自身の理想や他の人の理想について、音や光や香りを想像できる空気感まで想像してみる
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どんなくだらないことでも良いので将来の嬉しいことを語ってみる
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理想をもたない理想や理想を語らなくて良い理想もある前提をおく
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全員が理想を言語化できるわけではないことも考慮に入れておく
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自分の言葉で語れない人は自分が語ることが難しいと伝えてみる
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自分以外の理想について、共感できた部分があれば「いいね」と言ってみる
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- 結果状況
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理想を自分の言葉で語れない人も含めて、共感を得た部分について推進力が高まっている
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同じ意見や似た意見が現れることでモチベートされて推進力が高まっている
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状態を定義することで想像力が膨らみ組織の方向性がまとまりやすくなっている
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理想とのフィットギャップを測りやすくなることで改善が進みやすくなっている
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組織と個人の理想を擦り合わせたことで、重なる部分と埋まらないギャップが明確になっている
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- 使用例
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チームでのふりかえりミーティング。メンバーも前向きで常に課題に対する改善はあって問題は減っているのに、いつからかチームが良くなっていく感覚が薄まっていた。
思い返すと、1on1で課題を話すことはあっても理想を話すメンバーはいない。
そこで、一日会議室に集まってチームビルディングをする日を作ってみた。
まずは今ある課題と解決策のセットを全員に書いてもらい、内容と背景を共有する時間を作った。
その次に全チームの中であった嬉しいこと書き出し内容と背景含めて共有する。
さらに次はそれより少しあったら嬉しいことを書き出してもらい内容と背景を共有してもらった。
その次は、自分がチームで成し遂げたい夢やこのチームがこうなったら最高だという内容を書き出して共有してもらった。
その後改めて、最初に書いた課題を見てみると課題の解決方法が短期的な目線に偏っていることが気がつくことができた。
この状態を維持するため、1on1でも定期的にお互いの理想を話題にあげるようにしている。