組織の構造を知り、テーマと照らし合わせる

はじめに

コンウェイの法則=「製品のアーキテクチャは組織の構造を反映したものになる」という言葉がある。1on1で取り組もうとしているテーマも、これと同様に実は組織の構造を反映してしまっているかもしれない。

要約

個別具体のテーマを話す前に、まずは組織の構造を書き出してみよう。そうすることで、自分のテーマが組織の構造に従ってしまっていることに気付けるかもしれない。そうすると、自分のテーマに対する打ち手が変わってくる可能性がある。

状況
  • ステークホルダーが見えにくい・分からない

  • 解決しにくい課題が溜まってきている

  • 解決したと思ったら、しばらくするとまた同じ問題が起こっている

  • いつまでも課題が解決しない

問題
  • 取り組もうとする課題が個人の課題ではなく、実は組織の課題を継承してしまっている

  • 実は個人で改善しにくい課題に取り組んでしまっている

フォース
  • 認知バイアスの「根本的な帰属の誤り」に陥り、個人の気質や能力のせいにしてしまい、状況のせいにしにくい

  • 原因が組織構造にあること自体に思い至りにくい

解決方法
  • 組織の構造を自分の言葉で書いてみる

  • 書き出した組織構造から、自分のテーマと照らし合わせてみる

  • 一旦、組織構造の問題と個人の問題を切り分ける

  • 組織構造の影響を受けにくい解決策を考える

結果状況
  • 課題を解決するために、誰を巻き込むかが分かる

  • 対処案が個人の頑張りではなく、組織課題として取り組む必要があることに合意できる

使用例

これまで1on1で、「希望するプロジェクトになかなか関わらせてもらえない」というテーマは繰り返して話してきた。しかし、なかなか解決できていない。これまでは個人の資質の話だと思っていたが、少し引いて考えてみると、実は組織の区割りの話だったりしないだろうか。
次の1on1では、ホワイトボードツールで事業部やチームを書き出してみて、組織の構造や関係性を図にしてみよう。そうすることで解決策がみえてくるかもしれない。